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穏やかな春の日、牛飼いになりたいといっていた長男は、晴れて農林大学校を卒業した。
![]() いつだったか長男に 「肉牛って・・精魂込めて育てて、病気をしたら懸命に治してやって、 ほんと愛情かけて育てても、それは出荷されるんだよ・・?」と、聞いたことがあった。 すると、「僕は、牛市に出される牛をずっと見送ってた(近所の牛飼いの)おじいさんとおばあさん の後ろ姿を、今でも覚えている。」と、答えた。 子どものころ遊びに出たと思えば、牛舎に牛を見に行っていた長男は、 牛を飼うおじいさんの姿をずっと見ていたのでしょう。 そんな息子に、もう私からは何も言うことはないなと、ただ見守ろうと思った。 学校では勉強もだけど、同じ想いを持つ仲間をつくりたいと言っていた息子。 先輩や仲間も出来て、たくさんのかたに支えてもらって、この日を迎えた。 そして明日からは念願だった牧場で、いよいよ牛飼いの仲間入り。 夜、テレビでは首相が、日本のTPP交渉参加を表明するニュースが流れていた。 長男のように希望を持ち農業を受け継ぐ次世代の子どもたち、頑張れ!! ![]() 昼と夕方7時すぎに、携帯に「くるみ市」での野菜の売上情報がメールで送られてくる。 まだ始めたばかりの委託販売。 ひとつ売れたと喜び感謝する。 先日、通う学校の寮から息子が帰ってきていた。 そして自分が、今の我が家の家計に負担をかけていないかという。 あのまま仕事をしていれば、少しでも家計を助けれたんじゃないかと・・ 思いつめたように話しながら、しばらくテレビを見つめていた。 彼の目にうつっているのは、やせ細った乳牛に最後の餌を与えている酪農家の姿。 息子が牛飼いを目指してからでも口蹄疫や原発・・ いったいどれだけの牛が処分されただろうか。 「お前は良い牛飼いさんになれると、母さんは思うよ・・」 こんな言葉しかかけてやれないなんて、ダメな親だなぁ でも、これしか言えなかった。 次の日、息子は「今日は牛飼いの当番だから・・仔牛が可愛いんだ」と 朝早く、学校にもどって行った。 息子を見送りながら、ずっと長いことかけて受け継がれてきた野良仕事を 本気でやってみようと決めた。 今朝、出荷する早生の玉葱とハーブ類を収穫した。 畑に立って思う・・ 豊かな農地があり、見習う母がいるこの環境に 感謝しながらつなげていこう。 - 今日の おばあさんの野菜 - 早生の玉葱 葉もつけています。 今の時季の玉葱の葉っぱは、やわらかくて美味しいです。 フェンネル 魚料理や鶏肉とも相性が良いです。 一緒に蒸したり、グリルすると香りも良く美味しいですよ。。 ローズマリー ![]() 肉料理に。。 香りがとても良いです。 ミント ミント茶、ケーキなどの添えてどうぞ。。 5/19(木)10:00に、「くるみ市」に出荷しました。 ・・・・・・・・・・・ ブログやメールを見て、「くるみ市」に足を運んでくださったみなさん。 本当にありがとうございました。 「行ったよ〜!」「買ったよ〜!」と言ってくださった方、 「私も登録しました」と、お仲間になってくださった方、 とても嬉しかったです。 これからも、美味しい野菜を母に習い作りますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ・・「くるみ市」には、安心で美味しいものが、他よりもお手頃なお値段であるようですよ。。
僕は、ここで農業をしたいんだ
そして目指した学校に今年の春の受験は、不合格・・ 「お前が一年間、目標があってのプー太郎なら、母さんが頑張っから・・」 あのときは、こんな言葉しかかけてやれなかった。 あれから長男は、自分の将来をもう一度見つめなおしていた。 おばあさんの野良仕事の手伝いをしたい、 その野良仕事で、一番大切で一番必要なのは「牛糞」。 長男は、そこから将来の仕事にと牛飼いになりたいと言い出した。 その想いが本当かどうか、自分に問いかけながら、natsuさんちのおじいさんの牛飼いの手伝いを始めた。 肉のことを少しでも学べるかも・・そんな想いから、あるスーパーの精肉センターに早朝からバイトに通い始めた。 少しでも牛に近づきたい・・ そんな想いが、いたいほど伝わってくるんだけど・・ それに向き合うのは、長男なのだから。 今年の春から、今まで彼はいろいろな人と巡り会えた。 少しでも、自分にかかるお金を何とかしたいと、 早朝からの鶏の出荷のバイトをさせてもらった。 「田植えのテゴ(手伝い)してもらえんだぁか?」 地域の営農の田植えを手伝わせてもらった。 「休みの人がおって手が足りんけん、バイトが終わってから来てもらえんだぁか?」 地元の危険物回収のバイトをさせてもらった。 「昼からでも、牧草の回収のバイトしてもらえませんか?」 大きな牧場の牧草集めのバイトをさせてもらった。 natsuさんちの息子さんと、おじいさん、そしていろいろな人にお世話になりながら、この時期を過ごした。 自分からも、積極的に人と会話するようにもなった。 「今の僕があるのは、たくさんの人のお陰だ」試験の当日、そう長男が言った。 長男の育てた牛糞を使えるのは、まだまだ先のこと・・ でも、いつか、その日が来て欲しいと願う。 取り合えず、合格おめでとう。
natuさんちのおじいさんの牛舎には、30頭近くの牛が飼育されている。
長男は、ここに日曜の午後と月曜の午後、牛の世話の体験をさせたもらった。 長男は幼いころ、肉牛の飼育をされている近所のおじいさん(子供らは‘モーモじいちゃん’と呼んでいた)のところに、よく牛を見に行っていた。 こうして触るのは久しぶり・・まして、世話をするのは初めてだった。 そんな長男が、仔牛たちの頭を撫でようとすると、恐れて頭を引っ込めた。 ![]() natuさんの息子さんが牛の前を通ると、牛たちは優しい眼差しで見つめている。 そして、頭を撫でてもらっている。 ![]() ![]() 牛のうんちは、田畑の作物の貴重な肥やしになる。 だから、これはとても大切な仕事。 その作業のやり方を教わる。 牛の後ろにまわるので、蹴られないように注意する。 ![]() 大人の牛は、やはり怖いと思った。 仔牛はかわいい。 仔牛を立派な大人の牛に育てることは、やり甲斐のある仕事。凄い仕事だと思う。 natuさんの息子さんのこと・・ この仕事をずっと手伝っておられて、凄いなと思った。 自分と変わらない歳なのに、いろいろ知っておられて凄いと思う。 トラクターを動かしておられて驚いた。格好良いし、凄いと思った。 近所なのに、今までこんなに話したことはなかった。だから嬉しい。 そして・・ 相談にのってもらえて、とてもありがたかった。 近くに、歳が近くて、相談にのってもらえる人がおられるのは、とても心強い。 牛飼いは、そう簡単じゃない。でもやりがいがあると思った。 同じ目的を持つ、友達や仲間を作りたいと思った。 次世代が育っている。 私たち親世代を飛び越えて・・ 子を見て教えられることが、たくさんあった。 私たち親世代も、ボヤボヤしていられないな。 自分の自立に向けて、次世代に負けないで頑張らなきゃ!
来春、長男は高校を卒業する。
今年は、今までにない就職難で、今も就職先が決まらない学生がたくさんいる。受け入れる企業も、学生を育てるほどの余裕がなく、すぐ仕事のできる経験者を求めているそうだ。 長男の通う高校は、どこの高校よりも早くから就職活動に力をいれていた。 長男は、学校の就職の面談で、自分の進む道がわからない・・と言う。 そんな長男は、この就職難の時代に完璧に取り残されていった。 長男が一度だけ、自分の口から将来やりたいことを言ったことがあった。 それは、去年の今頃、自然の学校の代表から将来を聞かれたときだった。 「僕は、おばあさんの野菜作りを継ぎたいです!」 力強く宣言する長男に驚いた。 しかし、今の我が家の野良仕事で、彼の将来を支えることは無理だ。 この日から、彼の口から将来の話を聞くことは無かった。 長男は高校を奨学金を受けながら通っている。欲しいものも買わず、必要なものはバイトや家の手伝いでもらった小遣いを貯めて買う。卒業すると、奨学金の返済も始まることを、彼は知っている。 珍しく、焦る長男に、またしてもこの母は、「どうするの?」と追いうちをかけてしまう。 子供に甘い・・と言われそうだが、就職先を探すことにした。 数少ない就職先のなかに、長男の目が輝いた。 「農業」 この環境でできる農業に関わりたい! 長男は、その思いを持ちつづけていた。 そして・・・ 長男の一歩・・。 1
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